秋を代表するフルーツのひとつ「梨」。みずみずしくてさっぱりとした甘さが魅力ですが、実は品種ごとに味や香り、食感は大きく違います
今回は実際に「幸水」、「豊水」、「かおり」「新甘泉」の4種類を食べ比べしてみました。それぞれの特徴や食べてみた感想を正直にレビューしていきます
これから旬を迎える品種もありますので、梨選びの参考になれば幸いです
このあとも「南水」と「甘太」を食べ比べる予定です。9月下旬以降なので、食べ終わり次第レビューを追加していきます
梨の人気品種と特徴
画像引用:ウェザーニュース
日本の梨は大きく分けると、8月の早生種、9月がピークの中生種、そして10月以降の晩生種があります
代表的な品種と特徴は以下のとおりです
幸水(こうすい)
幸水は赤梨の代表品種で、和梨の中でも代表品種の1つです
幸水の旬は7月頃から9月頃まで。8月頃が出荷の最盛期です
食感はシャリシャリとした品種で、酸味が少なく甘みがかなり強いのが特徴
果汁も多く、かじると口いっぱいに果汁が広がり、「シャリシャリした水分たっぷりの甘い梨」という印象をもつと思います
豊水(ほうすい)
豊水は日本で幸水の次に生産量が多い赤梨で、和梨の中でも代表品種の1つです
豊水の旬は8月下旬〜9月下旬まで。9月頃が出荷の最盛期です
食感は幸水と比べると柔らかめで、甘みと酸味のバランスが良く、果肉は果汁をたっぷり含んでいてジューシーです
あきづき(秋月)
あきづきは赤梨の和梨で、他の梨に比べると果実は大きめで500gほどにもなります
あきづきの旬は9月中旬〜10月上旬まで。9月下旬頃が出荷の最盛期です
食感は柔らかく、豊水や幸水に比べて酸味が少ないため、甘味をしっかり感じることができます
南水(なんすい)
南水は赤梨の和梨で、果実は350gの中玉です
南水の旬は9月中旬から10月下旬にかけて。特に南水が誕生した長野県では9月下旬から10月上旬頃が食べ頃です。また、南水は他の梨と違い、貯蔵性が高いため年明けに店頭に並ぶこともあるそうです
南水の最大の特徴のその糖度。梨の中でも糖度が極めて高く、その糖度は15度以上にもなると言われています。酸味も少ないため、とても甘く感じるそうです
食感はシャキシャキとしており、果肉もジューシーです
二十世紀(にじっせいき)
二十世紀は青梨の代表品種で、鳥取県の特産としても有名です
二十世紀の旬は8月頃から10月頃まで。9月頃が出荷の最盛期です
甘みの中にさわやかな酸味があり、甘みと酸味のバランスが良い品種です
食感はシャキシャキとしています
食べ比べレビュー|実際に食べてみた梨の味の違い
梨の品種を選んだ基準
わたしは5種類の梨を食べてみることにしました
今回は"JA鳥取中央産直便"に掲載されていた糖度ランキングをもとに選びました
一部情報を抜粋して下記に記載します
引用元:JA鳥取中央産直便
順位 参考糖度 品種 No.1 15度 かおり No.2 14~15度 南水 No.3 13~15度 新甘泉 No.4 14.7度前後 甘太 No.5 12.5~13度 豊水 No.6 12.5~13度 愛甘水 No.7 12.5~13度 新興 No.8 12~13度 あきづき No.9 11~13度 にっこり No.10 12~12.5度 幸水
ここで幸水を入れた理由は、単純に地元で入手しやすいからです
いろいろ食べた結果、地元のものでも満足できるのか、産地まで買いに行ったり、お取り寄せした方が満足度が高いのかも検証してみることにしました
結果:個人的に好きな好きな品種(2025/9/10時点)
先に結論を書いておきます
今回食べた個人的なトップ3は以下になります
- 南水
- 秋麗
- あきづき
南水 :甘さが抜群、甘さと硬さが非常に好みだった
秋麗 :甘さの感じやすさ、濃さ、食感のバランスが好き
あきづき:甘さの感じやすさと食感が好き
時期、産地、生産者、糖度管理されているか否かによって味が変わるのかもしれません
ただ今回食べた中だとこのようになりました
かおり
特徴
非常に香り高く、ジューシーで大玉。希少品種で酸味が少なく濃厚な甘み(JA鳥取中央産直便引用)
感想
・楽天市場の産直プレミアム購入品

左:かおり、右:新甘泉
ともて大きい(2玉で1.5kg以上とのこと)。食感がりんごみたいな感じでかなり硬め
ジューシーで甘さが強く、酸味もなく、味が濃く感じるが、甘ったるい感じではない
南水
特徴
非常に香り高く、ジューシーで大玉。希少品種で酸味が少なく濃厚な甘み(JA鳥取中央産直便引用)
感想
・長野のJA直売所で購入の贈答用 優糖生(1玉:480円程度)
食感は硬め。甘さはとても甘く、酸味はほとんどない。果汁も多く、甘さの余韻が非常に長い
甘さは今回一番感じた
・近所のスーパーの購入品(1玉:350円程度)
食感は硬めでりんごみたいだった。甘さはとても甘い。口の中に余韻が残り続けるくらいしっかり甘い
新甘泉
特徴
鳥取県のオリジナル品種。泉のように溢れるジューシーな果汁と濃厚な甘味が特徴(JA鳥取中央産直便引用)
感想
・楽天市場の風味絶佳.山陰で購入の赤秀品
食感はシャキシャキで幸水よりは硬い。甘さは濃厚で酸味もなく口の中にまとわりつくような感じがした
・近所のスーパーの購入品 鳥取県産 糖度12度以上の管理品(1玉:500円程度)
食感はシャキシャキで硬め。甘さは濃厚で酸味もない。ただ梨自体の味もしっかりしているからか、甘さだけを強く感じるわけではないので甘すぎない感じがする
甘太
特徴
「王秋」と「あきづき」の交配種。濃厚な甘みと豊富な果汁。新しい品種(JA鳥取中央産直便引用)
感想
・楽天市場のまるかじり九州で購入の贈答用
食感はやわらかめ。酸味が若干あるように感じるが甘味が濃厚
若干の酸味があるから、甘さとのバランスで味が濃く感じる
そのため、甘みがしっかり感じられるので甘みの余韻が長い
・近所のスーパーの購入品(1玉:200円程度)
食感は柔らかめで幸水のような硬さ。甘みもしっかりあるが酸味も少し感じる
酸味はそれほど多くはないので甘みの方が強く感じる
豊水
特徴
ジューシーで甘みと酸味のバランスが良い。大玉で食べ応えあり(JA鳥取中央産直便引用)
感想
・地元JA直売所の購入品
食感は幸水より少し柔らかいめだがシャキシャキしている
味が濃く、甘みと酸味の両方を感じられる。味の濃さは好きだが、酸味があるので甘みが弱く感じられたので梨の食感をしたリンゴみたいなイメージ
あきづき
特徴
「新高」「豊水」「幸水」掛け合わせ。果肉やわらかでジューシー、酸味控えめ(JA鳥取中央産直便引用)
感想
・近所のスーパーの購入品(1玉:350円程度)
食感は幸水よりしっかりしているように感じた
甘みの感じ方が幸水に近く、甘みを非常に感じやすい。酸味など甘味を邪魔するものはなく、幸水より梨の味が濃いように感じた
・地元JA直売所の購入品
食感は柔らかいめだがシャキシャキしている
甘みがしっかりあって酸味は少し。ジューシーだが梨の味自体は少し薄く感じた
幸水
特徴
ジューシーで柔らかく、酸味は控えめで甘みが際立つ(JA鳥取中央産直便引用)
感想
・地元JA直売所の購入品(1玉:600円程度の贈答品)
食感は柔らかめでシャキシャキしてるが果汁がたっぷりでみずみずしい
酸味はほとんどなく、極端な言い方をすれば砂糖水を舐めているような感じで、甘さだけを感じることができた
ただ、梨の味が濃厚な感じではなかったので、さっぱりとした感じだった
・近所のスーパーの購入品(1玉:300円程度)
食感はJAのものとあまりかわらず、果汁がたっぷりなのも変わらない
酸味もほとんどなく、甘さだけを感じる点も変わらない
ただ、JAのものと比べて味が薄いように感じた(水っぽい?)のと、少しエグみみたいなのがあった
・近所のスーパーの購入品 長野県産 太鼓判 糖度12度以上の管理品(1玉:500円程度)
食感が非常に柔らかく感じた
酸味もなく、甘さだけを感じる点は他と2つと変わらない
新甘泉、秋麗、あきづきを同時に食べ比べた時に一番感じたが、今回食べた中では幸水だけ食べているときに幸水特有の香りがあることがわかった
これが鼻からアルコールのように抜ける感覚がある
秋麗
特徴
流通量の少ない希少な青梨。糖度が高く、果肉はやわらかくジューシーで、酸味はほとんど感じない(八東フルーツ総合センター引用)
感想
・近所のスーパーの購入品 熊本県産 熟れっこ 糖度12度以上の管理品(1玉:500円程度)
食感は硬めで新甘泉に近い
酸味はなく甘さだけを感じやすいので幸水に近いと感じた
ただ、幸水よりもより甘く、味が濃く感じたのでとても甘く感じた
二十世紀
特徴
甘みの中にさわやかな酸味を持ち、やわらかな果肉は果汁を多く含んでいて食味に優れています(JA鳥取中央産直便引用)
感想
・長野のJA直売所で購入
食べるとパキっと音がするくらい硬いが、口の中ではシャキシャキしてそこまで硬くない
味は甘みも強く感じるが、酸味もしっかり感じる
甘み、酸味のバランスがよく、どっちらかが強いといういうことがないので、甘過ぎず酸っぱ過ぎずといった感じ
梨の品種ごとのおすすめシーン
- かおり → 見た目のインパクト大。美味しいので贈答用や特別な場にオススメ
- 南水 →糖度重視で甘ければ甘いだけ良い人にオススメ
- 新甘泉 →食感と甘さのバランスが良い。強い甘さと梨の味を感じたい人にオススメ
- 甘太 →梨の味の濃さと強い甘みが欲しい人にオススメ
- 豊水 →甘いだけでなく、適度な酸味が欲しい人にオススメ
- あきづき→幸水が好きで、より甘みが強い人にオススメ
- 幸水 →定番で外れがなく、入手しやすいので梨が食べれれば良い人にオススメ
- 秋麗 →硬めが好きで、幸水のような甘さを強めに感じるのが好きな人にオススメ
- 二十世紀→硬めで甘いだけでなく、適度な酸味が欲しい人にオススメ
まとめ|梨は品種ごとに全く違う味わいがある
今回食べ比べた6つの品種だけでも、甘さ・食感・味の濃さが大きく違いました。同じ梨でも赤梨、青梨や品種によってまるで別のフルーツのように感じます
スーパーで並んでいるとつい「梨」とひとくくりにしてしまいますが、実際に食べ比べてみると、食感や甘さの違いで自分の好みが必ずあると思います
もっと手軽に梨や旬のフルーツを楽しみたい方は、【フルーツ通販おすすめまとめ記事】もチェックしてみてください。
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